ちょっとした研究記事。
とりあえず完成。
・エニックスについて
・スクウェアについて
・エニックスとスクウェアが合併するとどうなるか
の3つに分けて説明していく。
エニックスについて
・イメージ
ドラクエの会社。
少年ガンガン。
その他よく分からないマイナーなゲームが多い。
・実際は
出版社。本だけでなくゲームも。
別の人が作った本やゲームをエニックスから出す。
ゲーム名:開発している所
FCのドラクエ:チュンソフト
SFCのドラクエ:チュンソフト
PSのドラクエ:アルテピアッツァ
PS2のドラクエ:レベル5
スターオーシャン:トライエース
ミスティックアーク:プロデュース
天地創造:クインテット
ワンダープロジェクトJ:アルマニック
アストロノーカ:ムームー、システムサコム
ゲームの出版というとよくわからないかもしれないが、漫画に置き換えて考えてもらうと分かりやすいだろう。
荒川弘が『鋼の錬金術師』を作って、エニックスから出す。
トライエースが『スターオーシャン』を作って、エニックスから出す。
こんな感じでゲームも出版している。
そのかわり宣伝とか販売は全部エニックスがする。
FCとSFCのドラクエをやったことがある人は、「なんでオープニングにチュンソフトって書いてあるんだろう?」と疑問に思ったことがあるはず。これはチュンソフトが作っていたから。
(ほりいゆうじがどういう立ち位置なのかよく知らない)
だからエニックス内部にはゲーム開発をしている部門が無いらしい。
(これは単なる下請けに作らせているのとは違うのかな。でもそれを言い出したら、漫画も描いてもらっているのか描かせているのかよく分からんが)
あとたぶんだけど、漫画に対する編集能力は無い(あっても低い)。
好き勝手やらせて、まぐれ当たりを狙う感じ。
良く言えば本人の才能やネタ重視で、作家の独自性が出てくる。
DQ4コママンガ劇場なんか絵がまあまあ下手な人も多かったでしょ。ネタが面白けりゃ絵は下手でもOKみたいな。
悪く言うならオタクの悪ノリみたいな。
アクの強い中ヒット作品が多い感じ。
新人発掘能力は高いのかも?
その分、雑誌の特色みたいなのは出にくい?
ジャンプだと、アンケートの結果が悪いとトーナメントが始まる、みたいなテコ入れがあるが、たぶんガンガンとかにそういうのは無い。
(無いのが雑誌の特色とかではなく、単に編集能力が無いのでそうなっている)
俺も昔少年ガンガンを読んでいたが、正直ジャンプと比べると何だかよく分からない雑誌であった。
ゲームも同様だと思う。
任天堂でいう宮本茂的な人がエニックス側にいない。
DQは、ほりいゆうじが凄いだけ。エニックスの手柄では無いと思う。
DQのおかげでゲーム業界では名が知られているけど、DQ以外のゲームはいまいちヒットしていない。
その代わり、ゲームもこれまた独自性が強い物が多いと感じる。
出版社のシステムとして、
製作者に払う金が少なければ少ないほど、出版社側に入ってくる金が多くなる。待遇を悪くすればするほど儲かる。
つまりブラック企業の種みたいな素質を元々持っている。
(あくまでも素質であり、全ての出版社がブラック企業になるわけではない)
しかしエニックスにブラック企業的な体質があるのは、ほぼ間違いない。
これにはちゃんと根拠があって、かつて「エニックスお家騒動」というものがあり、ウィキペディアにも纏められている。
その時出来たのがマッグガーデンだよな。
エニックスお家騒動 - Wikipedia
独立なんてのはどこの業界でもあると思う。
(ゲームでいうと、たしかDSの聖剣伝説やマジバケを作っているのがスクウェアから独立したチーム。トライエースはナムコのテイルズを作っていたチームだったと思う)
しかしお家騒動レベルになるってよっぽどだろう。
漫画家なら拾ってもらった恩とかもあると思うが。
正直金の問題なのか、金以外に重大な問題があるのかは分からないが、全体的に製作者に対する待遇が悪いはず。
『ARIA』の人も移籍組だろ。
最近だと『鋼の錬金術師』の荒川弘もサンデーで『銀の匙』描いてるし。
エニックスが頭下げてでも「次の作品もうちで描いてくれ」って頼みそうなもんだが。
そこで頭を下げられない、もしくは頭を下げても残ってもらえなかったのがエニックス。
他人のフンドシ(作品)で商売しているのに、フンドシの持ち主に対しての敬意がないっていうか。でもエニックスは元々そういう会社。
追記
そういえば『ハイスコアガール』もエニックスだっけ。
金の問題だろうと思ってしまったが、人自体が相当おかしいのかもな。
もしくは両方か。
・エニックスのまとめ
出版社。他人に作らせて、自分のところで出す。
編集能力はないが、その分製作者の独自性が強く出る。
ブラック企業的な体質があり、製作者の事を蔑ろにする。
スクウェアについて
・イメージ
時代の最先端を行くゲームを作る。
・実際は
職人集団。芸術家と言った方が近いかもしれない。
自分の感性に従って物を作り、それが時代の最先端を行く。
エニックスと違って、自分のところに開発する部署がある。
悪くいうと、マーケティングを侮る。
マーケティングを侮るということは、世間の要望を無視するということ。
「どうだ! これが俺の作ったゲームだ! やってみろ!」
終始こんな感じ。
他人が何を求めているのかはどうでもよく、自分が作りたいものを作る。
(『バハムートラグーン』のヨヨが誰得ヒロインになっているのもこれが原因かと思われる)
納期とかもあんまり気にしてないと思う。
(じゃあマーケティングが出来る製作者って誰?という疑問が湧いてくると思うが、ほりいゆうじがそういうタイプだと思う。こっちも納期は守らないが)
FFのキャラ絵を見てもスクウェアが芸術家肌だって分かるだろう。
天野喜孝だぞ。DQなんか鳥山明だぞ。
SFC時代のドット絵も芸術性が高いよな。
FF6のラスボス戦なんか、曲の妖星乱舞も含めて一種の芸術でしょ。
スクウェアの製作者達
坂口博信(映画FF)
野村哲也(ノムリッシュ)
鳥山求(鳥山求めない)
田畑端(FF病)
他人の言うことを聞かない。
自分のセンスこそ正しい。
世間よ、時代よ、俺について来い。
これがスクウェアの企業体質。今もそう。
そうでない人間はスクウェアで出世できないだろう。
(外部から人を呼んだとしても、スクウェアの企業体質に合う人を気に入るだろう)
なんでこんな人間が人の上に立つのか不思議だろう?
元々そういう会社だからだ。
2017/02/22追加
スクウェア・エニックスグループが新規RPGプロジェクト発表&開発スタジオ“スタジオイストリア”を発足、代表取締役は馬場英雄氏に - ファミ通.com
『テイルズ オブ ゼスティリア』の炎上で有名な馬場英雄が追加。
スクエニグループが拾って新しい開発スタジオのトップに据えたようだ。
スクウェアはやっぱりこういう他人の話を聞かずに好き勝手やるタイプのクリエイターが大好きなんだな。俺には地雷にしか見えないのだが。
センスで戦っている分、センスが時代遅れになったり、時代より早すぎたりと、時代と合わない場合は厳しくなる。
(時代を知る方法、時代に合わせる方法としてマーケティングがあるのだが、スクウェアはマーケティングを重視しない)
坂口時代は、まだ世間の求めるものとスクウェアの求めるものが一致傾向にあったかな。そのズレが決定的になったのが映画FF。毛穴が見えるようなリアリティは誰も求めていなかった。
ノムリッシュはホスト系の中二病ファッション。プレイヤーは既に中二病を卒業してるんじゃなかろうか。
鳥山は知らん。
田畑は新時代のFFを作りたいのだろうけど、人の話を聞かなすぎるようだ。
だから実はFFは万人向けのゲームじゃないと思う。
万人向けじゃないけど、最先端のゲームをプレイできていたのがFF。
そして時代がそれを求めていた。
斬新なシステム、SFC時代の美麗なドット絵、PS時代のムービーにポリゴン……
でももうFFは最先端ではなくなってしまった気がする。
逆にDQは徹底して万人向けに作っていると思う。絵柄もシステムも。
DQ9が発表された時、最初はアクションRPGみたいな事を言われていたはず。
でも世間が望んでないと分かるとRPGに戻してしまった。
斬新さではFFに劣るけれど、日本人なら誰でもプレイできるタイプのゲームがDQ。
・スクウェアのまとめ
芸術家肌の職人集団。
マーケティングが出来ず、世間の要望を無視する。
・エニックスとスクウェアが合併するとどうなるか
エニックス(製作者を軽んじるブラック企業体質)と
スクウェア(他人の言うことを聞かない芸術肌の製作者集団)が
合併するとどうなるか?
スクウェアが映画FFで大赤字だったんだから、当然合併後はエニックス側の人間が経営するはず(少なくとも経営に関してはエニックス側の人間のほうが力が強いはず)。
そしてエニックスの創業者が福嶋康博って人で、今もスクエニホールディングスの筆頭株主らしい。
新しいトップとして、福嶋康博の息のかかった人間
=福嶋康博の考え方に近い人間
=エニックスの製作者を軽んじるブラック企業体質に合った人間
を選ぶはず。
そこで呼ばれてきたのが和田洋一。
だから和田社長じゃなくても一緒だったはず。
結局製作者を軽んじる人間が社長になって、スクウェア側の開発力はダウン。
(エニックス側はブラック企業体質のため、安くこき使える奴隷を重宝するので、給料が高い奴隷を邪魔に感じる)
漫画の場合は「雑誌という全体の売り上げ」とは別に「単行本という個別の売り上げ」もあるわけ。
しかしゲームの場合は、「ゲーム全体の売上」でしか測れない。
「個別の売り上げ(スタッフ一人一人の働き)」というものが判断できない。
そうすると、分解して中を見た時に、素人目には値段(給料)が高い割に何の効果を与えているのかよく分からないパーツ(スタッフ)が沢山存在しているように見えてしまう。
そして「もっと値段(給料)の安いパーツ(スタッフ)に交換しても問題なく動くのでは?」と思ってしまう。
エニックス側にもスクウェア側にも、マーケティングが出来る人間がいない。
ちょっとでもマーケティング能力があれば『聖剣伝説4』はあんなことにならなかったはず。
「みんながやりたい聖剣伝説なんか知るか! これが新世代の『聖剣伝説4』だ! さあやってみろ!」
これこそスクウェアの企業体質。
エニックス側にもマーケティングが出来る人間がおらず、唯一出来そうなほりいゆうじはDQの製作で手一杯のはずで、スクウェアのゲームに回すわけにはいかない。
結果出来上がってしまうのが、あの『聖剣伝説4』
エニックス側は、元々ゲームに関してはDQだけしか弾がない一発屋に近い出版社(だからこそスクウェアが欲しかった)。そのDQのヒットも、ほりいゆうじの力によるところが大きい。
漫画の当たりはそこそこあるけれど、基本的に編集能力がなく、数撃ちゃ当たる方式の運任せに近い。
これが現在のスクウェア・エニックス。
「なぜスクウェアとエニックスという日本の二大ゲーム会社が合併したのにあんなことになってしまったんだろう」とみんな疑問に思ったはず。
でも実は何にもおかしいことはない。
ここまで書いてきた通り、元々問題のある会社同士で、それが浮き彫りになったってだけ。
●課題
・エニックスがやるべきこと
他人の話を聴くこと
製作者を大切にし、理解すること
・スクウェアがやるべきこと
他人の話を聴くこと
開発速度を上げて、時代遅れにならないようにすること
自分がやりたいこと(芸術)と、世間の要望のすり合わせをすること
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