死ぬ原因
シリーズものが死ぬ原因っていったら、ネタ切れなのかチャレンジ精神なのか分からないけど、今までのシリーズと違うっていうのが大きいだろう。つまり別物になっているということ。
マンネリで死ぬパターンより、別物にして死ぬシリーズが多いように思える。
特に、やる側は変わっていないのに、作る側は変わってしまっている場合。
やる側は同じようなものを求めているのに、作り手がそれを理解してないし、 今までのシリーズで何がウケてたかも分かってない。
他人が作ったシリーズに乗っかって出してるだけで、自分で一から作り上げたものじゃないから、そのシリーズのコンセプトが分からないんだろう。
聖剣伝説4は今までのシリーズと同じプロデューサーらしいが、 この場合は本人でも今までのシリーズで何をやってたか分からなくなってしまったんだろう。何しろ時間があきすぎたし。
DQは毎回ほりいゆうじが作ってるので、毎回同じ感じになってる。
ポケモンなんかもマンネリ気味だが、それは買う際の安心につながるので必ずしも悪いことではない。
DQやポケモンのように息の長いシリーズだと、初期の作品をあまりやってないユーザーもいるだろうから、マンネリはそれほどダメージにならないだろう。
無双シリーズなんかも毎回同じような感じだけど売れてるみたいだし。
シリーズものの場合、ユーザーは新しいものを期待してはいるけど、それは今までと全然違うものを期待しているのではなく、今までと同じで新しい要素を入れてほしいということだ。
新システムの導入で新規のユーザー獲得を狙っているのかもしれないが、新規のユーザーだってなんとなく買うのではなく、前作・前前作と過去作品の評判を聞いて買うのだから、あまりにもシステムが様変わりしてしまっては面食らうだろう。
A「これってこの●●シリーズでは普通なの?」
B「これはシリーズとして認めないからやらなくていいよ」
A「え?」
と、なってしまう。
ロックマンX8はなかなか高評価なようだが、X5~7の評価が悪いので、あまり売れなかったようだ。俺も買ってないし。
X5はそこそこ売れたようだ。X4効果だな。
作品の出来よりも、前作の評価が売り上げに左右するといういい例だ。
そのため、一旦シリーズを死なせてしまうと復活が難しい。
クソゲー化したシリーズの続編が発表されても、すぐに予約しようとは思わないでしょ。
風来のシレンもDSで4が出るらしいが、発売日に買うのはなかなか勇気がいるだろう。
以下、続編がクソ扱いされるパターンをいくつか考えてみた。
パワーダウン・期待はずれ系
名作から凡作になるという一番普通のパターン。
会話、演出、ムービー、ストーリーなど、ゲームのシステム以外のパワーダウンが多いだろうか。
過去作品否定・ないがしろ系
今までのシリーズを好きであればある程がっかりするパターン。
●クロノ・クロス
→前作で歴史を変えた罰で前作の主人公が死んでる(じゃあやらせんなよ)。
●スターオーシャン3
→1と2はゲームの世界でした。
●逆転裁判4
→ナルホドくん(1~3の主人公)が落ちぶれている。
これはゲームではないが
●ターミネーター3
→前作までの頑張りは無駄でした。
ユーザーが何を面白がってるか分かってない系
システム変更が致命的になるパターン。
●風来のシレン3・トルネコの大冒険3
→レベル制
シレン・トルネコはレベルリセット、チョコボはレベル継続、
と住み分けが出来てたはずなのに、なぜかごっちゃに。
→運任せ・面倒なだけのシステム追加
最初に不思議のダンジョンが出たときに
「死んだら自分が悪い」みたいなことを言ってたような気が。
しかし単に「死んだら運が悪い」になってしまっている。
見えない場所にいるブラッドハンドが閉じ込めの壺を投げてくる、など。
全く回避・対策方法がない運任せの死。
●ロックマンX5
→なるべく敵を倒さないほうがゲーム内での評価が高い。
マリオと違って最初から武器持ってて、敵をバンバン倒していけるのがよかったのに。
→無敵時間の長いザコが多い
進行を妨害される。待たなければいけない。
→即死トラップが多くなった
ちょっとくらいなら敵の攻撃をくらっても大丈夫というライフゲージの利点をまるで無視。
一発即死ゲーに。
→ボスに特殊武器を当てた時の無敵時間が長い(特殊武器の有用性が低くなった)
無敵時間が長くて鬱陶しい。ただ面倒くさいだけに。
しかもラスダンではボスのライフが増えまくりで特殊武器の使用回数が足りないことも。
→ショットが壁を貫通しなくなった
今まで出来てたことが出来なくなってるのは単純に不便。
別のシリーズでやれ。
●ロックマンX7
→3D化
劣化ロックマンDASHに。
→オートロック
狙う必要がないのでただ連射するだけに。
敵を狙いにくい3Dのゲームにおいてロックオンはほぼ必須の機能なのだが、
敵を狙ってバシバシ当てていく感覚が無くなってしまった。
→視点が不自由
LRボタンで視点を回転する機能が付いてるのに、使えないシーンが多い。
視点の強制が多くて鬱陶しい、見にくい。
見下ろし視点が多くて、前方の敵が見にくい。
●聖剣伝説4
→単純にクソゲー?
●かまいたちの夜2
→被害者が一番少ないパターンで解決すると話が消化不良
→被害者が一番多いパターンがグッドエンドっぽい
推理して早く解決する意味がない。
→推理のシーンで選択肢が全部正解になっているところがある
分岐の意味なし。
→グロ話が多い
普通に考えて不評になるだろう。
死なないようにするために
一つのタイトルであれもこれもとやろうとするのではなく、このシリーズではこれ、あのシリーズではあれ、と住み分けすることが大事ではなかろうか。
この点で安心なのはドラゴンクエストシリーズ。
ナンバリングに関しては、ほりいゆうじが一貫して作っているため
前作と全然違ってガッカリということはない。
DQ9では一旦アクションRPGになりそうでヤバかったけど、結果的にターン制に戻った。
ヌルゲーマー層には、アクションゲームが嫌で(というか出来なくて)DQをやっている人も相当数いるだろう。
これは正しい選択。
新しいものを作りたければ新しいシリーズを作って、今までのユーザーをそっちの方にうまく誘導していけばいい。
せめて外伝作品という位置づけ。例えば聖剣伝説はFFの外伝作品。
変にナンバリングタイトルをつけてシリーズを死なすよりはましだと思う。
住み分けの例
●ドラクエシリーズ
→DQ1~9(ターン制RPG)
格闘・シューティング・アクション・シュミレーション・パズルなど、
他のゲームで要求されるテクニックがいらないのでとにかくお手軽。
敵に勝てなくてもレベルを上げれば何とかなる。
→剣神DQ、DQソード(棒振り回し)
→モンスターズ(育成・対戦)
→トルネコの大冒険(不思議のダンジョン)
→あるくんです(万歩計)
→バトルロード(カード)
●不思議のダンジョンシリーズ
→トルネコの大冒険
ドラクエの知識があれば、敵の系統、アイテムの効果が大体分かる。
人気シリーズの派生なので敷居が低い。
→風来のシレン
全くのオリジナルシリーズ。
難易度が高い。やりこみゲーマー向け。
→チョコボの不思議なダンジョン
FFの知識があれば、敵の系統、アイテムの効果が大体分かる。
人気シリーズの派生なので敷居が低い。
レベル継続性なので、レベルを上げればなんとかなる。
→ポケモン不思議のダンジョン
ポケモンの知識があれば、敵の系統、アイテムの効果が大体分かる。
人気シリーズの派生なので敷居が低い。
レベル継続性なので、レベルを上げればなんとかなる。
●マリオ
→スーパーとか64とか(アクション)
→ドクターマリオ(落ちゲー)
→マリオカート(レース)
→マリオRPG
●派生の例
FF→聖剣伝説
たまごっち→デジモン
レイトン教授→スローンとマクヘール
ここからFF8について。
FFシリーズは死んでないが、FF8はシリーズの中で結構評価が低いようだ。
これの評価が低いのは、「今までのFFと違う」ということが大きいんじゃないだろうか。
痛いニュース(ノ∀`):期待外れだったゲームTOP10発表
FF8は2位。
ここではストーリーや世界観は無視して、システム的な面でFF8の駄目な点を論じてみる。
結論から先に行ってしまうと、
今までのFFは闘って強くなるゲームだったのに、 FF8では闘わなくていい(むしろ全然闘わないほうがいい)ゲームになってしまっている。
ということ。
具体的に説明しよう。
●レベルが上がると敵も強くなる
これだと自キャラの成長の度合いが分かりにくい。
しかも味方キャラよりも、敵の能力値の方が上昇が激しいので、 今までのFFと同じように闘って強くなろうとすると敵が強くなりすぎてドボン。
全然レベルを上げないほうが効率がよくなってしまう。
つまり闘う必要がないシステム。
せめて聖剣伝説3みたいに、場所ごとに敵のレベルを設定してあればよかったのだが。
●罠が多い
今までのFF通り普通にプレイしようとするとハマってしまう罠が多い。
今までと全然違う方向性がシステムなのに、今まで通りのプレイへと誘導される。
・レベルが上がりやすい
割とホイホイ上がってしまうので、上げたくなってしまう。
もちろん上げると逆に戦闘がきつくなる。
・シードランクとその査定基準
主人公は優秀なシードになるのが目的である。
シードになった後のプレイは、シードとしての仕事がメイン。
シードランクが高いほうがもらえる給料が多い。
これだけ条件がそろってれば「上げてみよう!」と思うだろう、普通。
しかしランクの査定基準には「敵を倒した回数」が含まれているので、 高ランクを維持しようとするとどうしてもレベルが上がってしまう。
しかも倒して上がるだけならともかく、全然敵を倒さないとシードランクが下がる。
街の探索をしてたら「シードランクダウン、給料ダウン」とは・・・
マップをうろうろ歩いてみたり、街の人に話しかけたりして世界観を楽しむのは RPGの重要な一要素だと思うのだが。 探索した後ロードしなおせとでも?
なんで冒険を妨害する要素をいれるのか。
FF8では海岸や平原など地名が細かくつけられていて、「こんな名前がついてるんだ」と、 歩き回ると楽しい感じに作られている。
冒険させたいんだか冒険させたくないんだか、よく分からん。
しかし精製で金稼ぎが出来ることが分かれば、シードランクというものはユーザーを騙して戦闘させるためだけに用意された全く無意味なシステムであると分かる。
・カード
効率よく進める上でかなり重要な要素であるのだが、前情報でもあまりプッシュされておらず、パッと見ミニゲーム。
本編に関係ないと思って、やらずに進めてしまった人も多いのでは。
実際はこれがFF8のメインシステムであった。
・ドロー
やたら面倒くさい。
前情報で「今作では魔法はドローで取ります」みたいなことが書いてあったので、 ドローばっかり使ってた人もいるだろう。
ドローだけして戦闘から逃げる人はあまりいないと思う。
どうせだから倒してしまえ、となってレベルが上がってしまう。
レベルが高い敵の方が強い魔法が取れるしね。
ドローは非常に単調な作業なので、FF8に嫌気がさす原因になりやすい。
まさか精製の方がメインだとは・・・
・前情報の偏り
敵からドローとか、ガンブレードとか、ガーディアンフォースとか、 戦闘に関する情報が多かった気がする。
そのくせ蓋を開けてみれば戦闘しないほうがいいシステム。
カードして精製で魔法やアイテム稼げなんて読んだ記憶がない。
これらの罠にハマればハマるほどゲームが難易度が上がってしまう。
当時プレイして1個も引っかからなかった人っている?
スクエアとしても「戦闘しなくていいゲームです」とは言えなかったのだろう。
そもそもそんなシステムを採用するのが問題なのだが。
●戦闘全体の印象
ドローがイマイチ。
ガンブレードもイマイチ。
主人公の斬りつけのポーズもダサい(サイファーの方がかっこいい)。
戦闘で強い魔法を使ってみたいのだが、強い魔法は当然ジャンクションにまわしてしまっているので、 なんか魔法が使いにくい感じに。
ステータスへの影響は少なくても、100個にした魔法が98個とかになるとなんか気持ち悪いし。
ガーディアンフォースはエフェクトが長い。
実際は戦闘なんかしなくてもいいのだが、買う側は「FFといえば戦闘するゲームだ」と思っているし、そういうものを期待しているので、FF8の印象は自然と悪くなる。
●ジャンクションすると強くなりすぎてバランス崩壊
精製のおかげで序盤でも強い武器や魔法が入手できてしまうので、自キャラが強くなりすぎる。
強くなりすぎる前にやめればいいのだが、カードが面白すぎてやめられない。
そもそも戦闘のバランス調整なんてユーザーがするものじゃないしね。
それに、下手に動きまわるとシードランクが下がってしまう。
あまり移動せずに楽しめるカードをやる機会が多くなってしまう。
というか普通の戦闘がつまらないので、カード以外にやることないんだよね。
敵と闘うよりも、カードでアイテム稼ぎをして、
→魔法精製→ジャンクション or →アイテム精製→売却して金もうけ
というのが効率いいので、これまた闘う必要がないシステムである。
ついでに個人的な感覚で言わせてもらうと、 ジャンクションはドーピングっぽくてあまり好きではないのだが、 武器以外に装備がないのでやらざるを得ない。
戦闘や修行で少しずつ少しずつ強くなっていって最後にはものすごく強くなる、というのが面白いと思うんだが。
まとめ
闘って強くなるシリーズなのに、闘わなくていいシステムを導入している。
闘うとむしろ不利になるのに、闘わせようとする罠が多い。
しかも闘いはそれほど面白くない。
たぶんやり込めば面白いシステムなんだろう。
しかしこれはFFシリーズとしてのコンセプトに合致してないし、1週目はスクエアの用意した罠に大抵の人は引っかかってしまうだろう。
当然引っかれば引っかかるほど面白くない。
1週目で面白いと思わなければ2週目はプレイしないだろう。時間のかかるRPGの場合は特にね。
面白いからやり込むのであって、やり込めば面白いというのでは本末転倒。
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